2008.07.12

剣道の科学的上達法

剣道の科学的上達法剣道の科学的上達法
恵土 孝吉

スキージャーナル 2007-02
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「剣道」と「科学」
なかなか交わらない両者。

剣道は競技人口は比較的多いのに
科学的・効率的なトレーニング方法や怪我の予防方法等は
あまり普及していません。

これは剣道が簡単に科学で解明できない部分が多いのかもしれませんが、
この本は実験&結果データを用いて「熟練者の動き」を解説しています。


印象に残ったのは…
■手の内の冴え
・未熟練者は右手と左手に均等に圧力がかかっている(握っている)
・熟練者は左手のみ握りこんでいる。右手は圧力がかかっていない
・茶巾絞りは剣道形の場合の握り方で、打突時は右手はリラックスするべき

私自信どのくらい力を入れているのかよくわかりません…
20年間続けてきた中で身につけてきたので、フィーリングの部分が多く
経験の浅い方に教えるときに自分でもなかなか言葉にできないのです。

それがデータで表示されていると、わかりやすいですね!

■間合いと踏込み距離
・未熟練者ほど踏込む距離が長い
・熟練者の方が踏込み距離が短い → 上体を前傾させて打突している
・間合いが遠くなるほど、両者の踏込み距離の差が大きくなる

この点は私が最近考えていた内容だったので、「やっぱり!」という思いです。
国体に優勝した経験もある道場の先輩はビデオで見ていると
かなり上体を倒しているので、なんとか自分もできないかと研究したところです。

こんな感じで実験&結果データから結論を導いているので、
読んでみると何かしら発見があると思います。

ただ、文章構成がやや見づらくて読みにくいのがもったいないと思います。
結論だけ段落と分けるとか、太字にするだけでもかなり違うと思うんですが…

一般的に教えられている内容と、やや異なる結果もあって面白いです。
「打突の機会」に「虚と実」があると言われるように、
「剣道の教え」にも「虚と実」があると私は思います。

一般的な教えが状況によっては必ずしも上達につながらないのです。
なので、自分がやるべきこをしっかりと考えていくことがなにより大切ですね。

参考までにこの本の目次を書いておきます。

1章 伝統技術を紐解く
1.1 手の内の冴え
1.2 足の使い方
1.3 目付け
1.4 呼吸の仕方
1.5 気剣体の一致
1.6 間合い
1.7 形稽古の意義

2章 上達のヒント
2.1 剣道の実力テスト
2.2 習熟の過程
2.3 速さと上手さ

3章 試合と戦術
3.1 決め技
3.2 著名選手の稽古内容
3.3 試合に向けたコンディショニング
3.4 戦術の原則
3.5 上段攻略法

4章 剣士の体力とトレーニング
4.1 トレーニングの原則
4.2 剣士の体力を紐解く
4.3 目的別体力トレーニング
4.4 稽古の中でできる目的別トレーニング
4.5 素振りで鍛える

5 5章 指導法
5.1 教科剣道の指導
5.2 基本技の新指導法
5.3 教科外剣道の指導(初級)
5.4 教科外剣道の指導(中級)
5.5 一流選手の指導例
5.6 昇段を目指す稽古法

6章 有効打突の見極め
6.1 審判の立ち一と打突位置
6.2 何をもって一本とするか
6.3 二刀技の判定基準

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